今回は、私が現在渓流でメインロッドとして使用している、シマノ「カーディフ ネイティブスペシャル S54UL」(以下、NS)のレビュー記事です。
カーディフNSは、シマノのネイティブトラウトロッドの中でも上位に位置するモデルです。
先に結論を述べると、私はこのロッドに大変満足しており、現時点で不満はありません。
ただ、私の所感だけを書き綴っても、その性能や使用感は伝わりにくいと思います。
そこで今回は、渓流用ルアーロッドの中でも特に使用者が多いと思われるメジャークラフト「ファインテール542UL」(以下FT)を一つのベンチマークとし、比較しながら相対的な所感を述べていきます。
また、私が普段使用している同モデルのショートロッド、「カーディフ ネイティブスペシャル S47UL」についても記述します。
なお、ファインテールの使用者が多いという点については、あくまでも私の印象です。
初心者の方、カーディフNSの購入を検討している方、そしてファインテールとの違いを知りたい方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
※私は渓流ではナイロンラインを使用しているため、その前提でのレビューとなります。

複数のロッドを使って最後にカーディフNSが残った
カーディフNSをメインに選ぶまで、以下のロッドの使用歴があります。
安価な価格帯やエントリーモデルも合わせれば、さらに多くありますが、比較対象として参考になりそうなものを列挙しました。
・ダイワ シルバークリーク ストリームトゥイッチャー53UL、48L
・ジャクソン トラウトアンリミテッド532UL
・パームス シルファー53UL
・メジャークラフト ファインテール542UL、502UL、462UL、382UL、46/505UL
渓流ルアーフィッシング歴は10年になりますが、気になったものはとりあえず買ってみて、好みでなければ売却して他のモデルの購入資金に…
というやり方で色んなロッドを使ってみました。
いわば、自分流のロッド選考トライアルです。
そして、最終的に残ったのがカーディフNSとなりました。

▶私が渓流・アウトドアで愛用しているキャップとゴアテックスハット
カーディフNSファインテールとのスペック比較
| 項目 | カーディフNS S54UL | ファインテール FSX-542UL |
|---|---|---|
| 全長 | 5フィート4インチ/1.63m | 5フィート4インチ/1.63m |
| 継数 | 2本 | 2本 |
| ルアーウェイト | 1~7g | 1~8g |
| ナイロンライン | 2~6lb | 2~6lb |
| PEライン | 0.2~0.6号 | 0.3~0.8号 |
| 自重 | 82g | 69g(実測) |
| ティップ側 #1 | 6g | 9g |
| グリップ側 #2 | 76g | 60g |
| アクション | ファーストテーパー | ファーストテーパー |
| ガイド数 | 6個 | 8個 |
| ガイドフレーム | チタンフレームKガイド | ステンレスフレームKガイド |
| ガイドリング | SiCリング | SiCリング |
| 本体価格 | 44,700円 | 20,300円 |

カーディフNSの本体価格は、ファインテールの2倍以上。
ルアーウェイトや適合ラインには若干の違いがありますが、気にする必要のない誤差の範囲です。
どちらも渓流で一般的に使用する4g前後のミノーを中心に幅広く扱える設定です。
自重はFTの方が13g軽く、数値だけを見ればFTが有利です。
しかし、実際に渓流でリールを装着して使用すると、重量差は感じられません。
それどころか、カーディフNSの方がロッド全体のバランスが良く、キャスト時の振り抜きも明確に良いです。
(180gの20ツインパワー C2000SHGを装着した場合)
両モデルは基本スペックは似ていますが、実際の使用感にはやはり違いがあります。
上記の表の通り、ティップ側の#1とグリップ側の#2の重量配分に加え、ガイドの数やフレーム素材の違いなども、ロッド全体のバランスやキャストフィールに影響していると考えられます。
レンジごとのキャスティング性能
・近距離
ロッドのしなりが小さな近距離のキャストでは、カーディフNSの方が飛距離が有利です。
ただし、性能云々というよりコンセプト(ガイドリングの数と径の差)の違いが主な原因だと思います。
・NS→ガイドが大口径で6点
・FT→ガイドが小口径で8点
ガイドの数が少なく径が大きいことにより、NSはラインの放出抵抗が小さいです。
そのため、特にピッチングのような低パワーのキャストの際に「最後の伸び」が違います。
(あくまでNSと比べると)FTではルアーの着水前に失速して少し手前に落ちるような感覚。
精度もNSの方が上なのは間違いないですが、近距離ではその差は小さく実用上の問題は感じません。

・遠距離
近距離と同様に、ロングキャストでも飛距離はカーディフNSの方が伸びます。
ただし、実釣で感じる差は近距離より小さいです。
キャスト精度やライントラブルを考慮せず、フェザリングも行わずに、山なりの弾道で思い切りルアーを飛ばすだけなら、最大飛距離には1~2割ほどの差が出ると思います。
しかし、実際の渓流でそのようなキャストをする場面はまずありません。
遠距離のキャストでは、近距離よりもロッドを大きく曲げてルアーへ十分なエネルギーを与えられます。
また、着水点と弾道を調整するためにフェザリングをかける時間も長くなります。
そのため、最大飛距離の差があっても、実釣における有効射程の差は思いのほか小さくなります。
一方、精度面では明らかにNSの方が優れています。
着水点のバラつきが小さく、遠距離からタイトなオーバーハング下や岩盤際を狙う場面では違いは無視できません。
初心者の方でもある程度キャストに慣れていれば違いを明確に感じ取れると思いますし、キャスト精度を重視するベテランほど、両者の差が気になるはずです。

・中距離
中距離のキャストでは、近距離や遠距離ほど両者の差は感じません。
中距離ではある程度ロッドをしならせるため、近距離の低パワーなキャストで感じる「最後の伸び」の差の影響は小さく、ルアーの飛びの距離感については実釣上ほとんど差を感じません。
しかし、精度は中距離でもカーディフNSの方が上です。
NSはキャスト後のブレがFTより少ないので、より小さくポイントを狙えます。
ただし、比較するとNSの方がより良いというだけで、ファインテールでも十分な精度があります。
細かく比較すればNSに優位性がありますが、近距離における飛距離の差や、遠距離における精度の差ほど明確ではありません。
中距離は、両者の性能の差が最も小さくなるレンジだと思います。

感度・ルアーの操作性・パワー
・感度
カーディフNSはキャスト性能だけでなく感度にも優れています。
私が最も違いを感じるのは、ボトムタッチとショートバイト。
NSはルアーが何かに当たった際の情報が、より甲高く、輪郭のはっきりした感覚で手元へ伝わってきます。
そのため、岩盤・ゴロ石・小砂利といった底質の違いも判別しやすく、水中の状態がイメージしやすいです。
また、ショートバイトもファインテールより明確です。流れの中でルアーに魚が触れたのか、それとも何かに当たっただけなのか、と迷うような小さな反応でも判断しやすく、フッキング時の迷いが少ないです。
・ルアーの操作性
ルアーの操作性についても、カーディフNSは優秀。
最も違いを感じるのは、シェイクのような小さなアクションです。
感度が高く入力に対するレスポンスも良いため、自分がイメージしたとおりのアクションをルアーへ伝えやすく、また、流れのなかでもルアーの動きを明瞭に感じ取れます。
スローフォールのような比重の軽いミノーでの操作では、その差が顕著。
ナイロンラインを使った小さな入力でもルアーの動きを掴みやすく、より繊細なアクションができます。

・パワー
これまでNSで釣った最大サイズは44cm。
ムチムチでひれピンのニジマスでした。
その時は増水した里川で流れも非常に強い状況でした。
下流に走られ魚だけでなく流れの抵抗も加わるため、ロッドにはかなりの負荷が掛かっていましたが、強度的な不安は感じませんでした。
ロッドよりナイロン4lbラインの強度の方がずっと不安でしたが無事にキャッチ!
少なくとも40cm台半ばの魚が相手ならばパワー的に問題なく、35cm程度なら無茶をしなければ抜き上げられます。


小規模な沢やテクニカルなボサ川ではS47UL
ちなみに小規模な沢やボサ、オーバーハング、大岩が連続するようなテクニカルな渓流では、同じネイティブスペシャルシリーズのS47ULを使用しています。
私の感覚では、川幅5m未満が一つの目安です。
しかし5m未満でも開けた沢であれば、ルアーの飛距離や魚とのやり取りのしやすさを重視してS54ULを選ぶこともあります。
選択の一つの目安はバックハンドで振れるかどうか。
狭くとも開けた沢で、S54ULでバックハンドで問題なくキャスト出来そうならS54UL、出来そうになければS47ULという選び方をしています。

S47ULではロッドが短いことで枝や岩に当たらず振り抜けるため、S54ULではキャストが難しいポイントでも扱いやすいです。
ショートモデルのS47ULでも魚を掛けてからのパワー不足などは全く感じませんが、ロッドが短い分だけ大岩や倒木などの障害物をかわしながら魚とやりとりする場面では、S54ULの方が有利です。
私は枝沢や支流の上流~中流域が好きなので、この2本があればほとんど困ることはありません。
まとめ・カーディフNSはこんな方にオススメ!
まとめ
- キャスト性能はNSが優秀
- 感度・操作性もNSが一歩上
- ファインテールも非常に優秀だが、NSは価格差を感じられる性能
- コスパで選べばファインテール
- 私は現在もNSをメインロッドとして使用している
こんな方にオススメ
- キャスト精度を重視する方
- 感度やルアー操作性を重視する方
- 中流域よりも上が好きな方
- 長く使える一本を探している方
- 価格より性能を優先したい方
余談ですが、今回のレビュー記事を書くにあたり改めて感じたのは、ファインテールのコスパの高さです。
カーディフNSの半額以下でここまでの性能・ルックスを実現しているファインテールは、控えめに言っても凄いと思いました。
絶対的な性能と快適さではカーディフNSが上ですが、コスパではファインテールの勝ちです。
性能重視ならカーディフNS、コスパ重視ならファインテールです!
もし今、私がロッドを1本だけ買い直すとすれば、「カーディフネイティブスペシャルS54UL」を選ぶと思います。

関連記事:
▶メジャークラフト ファインテール462UL(グラスモデル)レビュー
▶【DIY修理】リトルプレゼンツライトウエイトWDシューズの剥がれを補修
▶ダイワ ネオゲーターを3社のゲーターと比較
▶絶妙サイズのランディングネット スミスミニラバーネットコルク40
▶【木曽川漁協】開田高原初遠征!大増水の西野川・白川でイワナ爆釣



コメント