今回は、メジャークラフトのスーパーショートロッド「ファインテールFSX-382UL」のレビューです。
このロッドについては、2023年にアメブロでも一度レビューしました。当時は1シーズン(約20回)使用した時点での記事でしたが、その後もちょくちょく使い続け、およそ2シーズン半にわたって使用しました。
主にホーム十津川の小規模な枝沢の他、郡上の枝沢でも数回使用。
ファインテールシリーズは私がこれまで最もたくさん使用してきたロッドです。
同シリーズで所有・使用してきたのは542UL、502UL、462UL(カーボン・グラス両方)、パックロッドの46/505UL、そして今回の382UL。
他のショートロッドの所有歴は、カーディフ ネイティブスペシャルS47UL、SCストリームトゥイッチャー48L、トラウトワンNS S411L、ピュアリスト48ULなど。
382UL単体のレビューのみを書き綴るよりも、比較対象がある方が伝わりやすいと思うので、同じファインテールのバーサタイルモデルの542ULや、他のショートロッドとの所感の違いを交えつつ記事を書きます。
先に結論を述べると、FSX-382ULは汎用性を求めるロッドではありません。
極めて狭く、ロッドを振る空間もないような藪沢で、3.8フィートというスーパーショートロッドそのものを楽しむ、非常に尖ったコンセプトの1本です。

その他のロッドレビュー記事
▶カーディフ ネイティブスペシャルS47UL/S54ULレビュー
▶ファインテール542ULレビュー
▶ファインテール462UL|グラス・カーボン、両モデル比較レビュー
ファインテール382ULと542ULのスペック比較
| スペック | FSX-382UL | FSX-542UL |
|---|---|---|
| 全長 | 3ft8in(約112cm) | 5ft4in(約163cm) |
| 継数 | 2本 | 2本 |
| ルアー重量 | 1〜8g | 1〜8g |
| ナイロンライン | 2〜6lb | 2〜6lb |
| PEライン | 0.3〜0.8号 | 0.3〜0.8号 |
| アクション | ファースト | ファースト |
| 重量 | 約52g | 約69g |
| メーカー希望価格 | 18,700円(税込) | 21,120円(税込) |
※メーカー希望価格は、税抜価格を10%の消費税込みに換算しています。
382ULと542ULは、長さと重量以外のスペックは同じですが、完全に別のロッド。
使用感は全く異なります。
ファインテールシリーズ3種類の長さ比較↓
左から、、、
542UL、502UL、382UL

2シーズン使って感じた382ULの長所
最大の長所は、やはり3.8フィートという圧倒的な短さ。
単に川幅が狭いだけではなく、頭上や左右を草木に塞がれ、一般的な長さのロッドを振ることすら難しい藪沢で真価を発揮します。
ロッドを振る空間がほとんどない場所でも、近距離のピッチングなら枝や草を避けながらルアーを送り込めます。
特に10m未満の近距離戦では、この短さによる取り回しの良さは大きな武器です。

遡行中に枝や草へ引っ掛かりにくいことも大きなメリット。
落差が大きく、大岩を登るような場面が多い沢でもロッドが邪魔になりにくく、遡行が楽になります。
また、あまり語られませんが、ウェーディング中に足元まで魚が追ってきたとき、そのままエイトトラップへ移行しやすいこともショートロッドならではの利点。
5フィート台のロッドでは、ティップを地面(川底)に突き刺してしまわないよう、腕を上げる必要があります。
しかし、382ULならティップの位置を気にせず、余計なモーション無しで、そのままエイトトラップに持ち込めます。
感度も非常に良好で、バイトやルアーの動きを把握しやすく、近距離のピッチング主体での釣りでは非常に有用。
実釣では最大29cmのイワナも釣りました。
張りが強くて固いので、バットを使ってやり取りすれば尺クラスにも十分対応できます。
外観などについては542ULのレビューで書いたので、良ければご参照ください。
使い込んで感じた382ULの短所
FSX-382ULは、曲げて気持ちよく投げるタイプのロッドではありません。
張りがかなり強く、キャスト時にルアーの重さを乗せられるスイートスポットは極めて狭いです。
近距離のピッチングがメインで、10mを超えるような中距離以上では投げにくさを感じました。
私が使いやすいと感じたのは4〜5g程度。
リフレイン50HSやDコンタクト50とは相性が良好でした。
個人的にはリフレイン50HSと合わせることが多かったです。
382ULを使うのが小さな沢なので水深がなく、根掛かりが多くなるので、最初からシングルフックで枝にも根にも引っ掛かりにくいリフレイン50HSが扱いやすかったです。
反対に、3g未満の軽いミノーでは、ロッドの張りが強すぎて全然しならないのでキャストしづらいです。
スペック上は1gから対応していますが、軽いルアーを投げやすいとは言えません。
もう一つの弱点は、短さによるリーチ不足。
手前に岩などの障害物がある場合、ロッドの操作でかわしたり、ルアーを大きくターンさせたりすることは苦手です
藪の中や岩登りでは短さが大きな武器になりますが、少し開けたポイントに出ると、当然短さがそのまま制約へ変わります。
要注意⚠
極端な短さのため、キャスト時に思い切り振りかぶると、ルアーが自分に刺さることがあります。
幸いV23ベストに刺さったでしたが、私は使い始めの頃に何度かやってしまいました。

他のショートロッドを使い込んだ現在の評価
今年FSX-382ULを手放した後、カーディフ ネイティブスペシャルS47ULを使い始めました。
また、S42ULも借りて短時間ながら使用しています。
汎用性と対応力はS42ULやS47ULのほうが明らかに上だと感じます。
S47ULは十分に短く、狭い渓流でも取り回しやすい一方、ある程度川幅のある場所にも対応できます。キャスト、ルアー操作、魚を掛けた後のやり取りまで含め、ある程度の汎用性を求めるならS47ULのほうが使いやすいロッドです。
狭い藪沢でも釣り上がれば、多少は開けたポイントもありますからね。
同じファインテールシリーズなら、462ULのほうがより汎用性が高く実用的です。
私はカーボンのFSX-462ULとグラスのFSG-462ULを両方所有・使用しましたが、個人的には反応や操作感の良いカーボンのFSX-462ULを好みます。
ただし、フローティングや小型ミノーなど3g以下の軽いルアーも頻繫に使用するならグラスの特性が生きてきます。
▶ファインテール462UL|グラス・カーボン、両モデル比較レビュー

ファインテール382ULをオススメする人・オススメしない人
FSX-382ULをおすすめできるのは、狭くボサボサに生い茂った藪沢で、スーパーショートロッドならではの独特の釣り味を楽しみたい方。
普通のロッドでは振ることも難しい空間にピッチングでルアーを撃ち込み、3.8フィートならではの取り回しや新鮮な操作感を味わうことが目的なら、他では得がたい魅力があります。
こういう藪沢では大活躍間違いなしです!
▶渓流ルアー最高難易度!北陸遠征は超テクニカルな藪沢イワナゲーム
反対に、初めて購入する渓流ロッドとしてはオススメしません。
対応できる場所やキャストの幅が極めて狭く、一般的な渓流では4フィート台や5フィート台のほうが使いやすいからです。
短いロッドを一本だけ選ぶなら、S42ULやS47UL、同じファインテールなら462ULのほうが幅広く対応できます。
ファインテール382ULの最も気になる点は、張りが強くてロッドをしならせられず、キャストが難しいこと。
私は実際に使ったことがないので想像にはなりますが、この短さであれば、より柔らかくパラボリックに曲がるグラスモデルの方が扱いやすいのではないかと思います。
グラスモデルの462ULを使用した経験から、そのように感じました。
まとめ|汎用性より尖った面白さ
ファインテールFSX-382ULは、非常に尖った特性を持つ独特のスーパーショートロッドです。
藪が濃く、ロッドを振る空間もないような沢では、3.8フィートの圧倒的な取り回しの良さが強力な武器になります。
近距離のピッチング、遡行時の扱いやすさ、足元でのエイトトラップなど、このロッドでしか味わえない面白さがあります。
一方で、張りが強くキャストのスイートスポットが非常に狭いこと、軽量ルアーや中距離以上のキャストが難しいこと、短さゆえに魚が掛かってから障害物をかわしにくいことなど、実用面での制約も少なくありません。
メーカーが表現する「不便さを楽しむ」という言葉どおり、1本で幅広いシチュエーションに対応するようなロッドではありません。実用性を優先して選ぶなら他のロッドの方が良いです。
それでも趣味の楽しみとして、他にはない新鮮さを求めるなら382ULは大いに楽しめます。
特性が尖っている分、活躍できる幅は狭い。しかし、その独特の面白さは唯一無二。
ファインテールFSX-382ULは、そんな個性の強い一本です。

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